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2026/06/12 23:06 |
隣の宝物 2

  




「感謝…ですか??」


 


てっきり文句でも言われると思っていたので、
鏡夜はひどくびっくりしてしまった。


 


「何よ、その信じてなさそうな顔ー。」
 


蘭花はブスッとしながらも、話を続けた。
 


「環くんがフランスに帰ってから、あの子、
ショックで抜け殻みたいだったでしょ??」


 


確かに。
環と別れるまでは、無理矢理笑顔を作る事が可能だったハルヒが
作り笑いさえできなくなり、あげくの果てには拒食症にまで陥りそうになったのだ。


 


「私も精一杯立ち直るように頑張ったけど
ホスト部の協力無しじゃ、ここまでこれなかったと思うの。
みんな学部が違うのに、学校でもずっと一緒にいてくれたしね。
特に鏡夜くんなんかは本当によくやってくれたと思ってる。
いつも送り迎えしてくれて、私のところにもちょくちょく連絡くれたしサ。」


 


蘭花さんはちゃんとわかっていたんだ。
俺達がハルヒにたいしてしていた行動の全てを。


 


「だから、ハルヒが鏡夜くんと付き合うってなったときに、安心して任せられた。」


 


とても穏やかな表情で話していた蘭花の顔つきが変わった。
蘭花は鏡夜の顎に手をのばす。


 


「安心っていってもね、ほんの少しよ!!これーっぽっち!!
まぁ、もうすぐクリスマスだし??きっと二人で過ごすんだろうけど…」


 


蘭花は顎をクイッと持ち上げると
顔を近づけた。


 


「ハルヒにもしものことがあったら、ただじゃすまないからね…」


 


「決してそんなことしませんよ。」


鏡夜は即答した。


 


「あら、随分と自信があるようね。」


 


「僕は、ハルヒさんと別れる気はありませんから。」


 


「ふーん…」


 


蘭花は鏡夜から手を離すとグラスに手を伸ばした。


 


「さすがあたしの見込んだ男。そのくらい言い切る男じゃなくちゃね。」


 


「大切な娘さんを一生お預かりするんですから。」


「あら、まだ一生預けるとは決めてないんだから。


一時的よ、一時的!!」



グラスの麦茶を一気に飲むと、蘭花はカウンターへ向かう。
 


「鏡夜くんも早く飲んじゃいなさい。そろそろ時間でしょ??」


「あぁ。はい。」


 


残りの麦茶をグイッと飲むと
蘭花にグラスを返した。


 


「じゃあ、僕はこれで…」
「あ、タクシー呼ぶから待ってなさいよ。」
「いえ、お構い無く。それじゃあ、ごちそうさまでした。」
「今度は夜おいでね。」
「…はい。」


バイバーイと元気に手を降る蘭花を背に
苦笑いで、鏡夜は店を後にした。


 

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2008/12/23 20:37 | Comments(0) | TrackBack() | 隣の宝物

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